こんにちは。
ビジネスデザイナーの齋藤です。
年末のこの時期になると、思い出す事があります。
それは、今思うと、僕が初めてセールスに感動した瞬間でもありました。
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時は遡り、齋藤隆行、社会人2年目。
僕は通信メーカーで施工監督の仕事をしており・・・。
規模の小さな現場は全ての工程を任せられるようになっていました。
「現場管理者」という肩書きが付き始めると、やる事も多くなります。
その中でも面倒なのが、資材の発注や選定の仕事。
素人目にはほとんど同じにしか見えない専門的な道具の中から・・・。
クライアントの望みを叶えつつ、資金がオーバーしないよう資材を選びます。
時折、取引先の資材業者の担当営業マンが顔を出すのですが・・・。
彼らも彼らで、商品の内容に違いがほとんどない事を知っているわけです。
自社の商品に情熱を持って、売っている人はほとんど居ないように見えました。
ルート営業の一環として、年末には取引先の資材業者が一斉に顔合わせに来ます。
そして、必然的にもらう機会が多くなるのが、次年度のカレンダー。
イケてないカレンダーが多く、ほとんどがゴミ箱行きという悲しい運命でしたが笑
その中で、ある会社の営業マンはカレンダーではなく・・・。
“全くべつのモノ”を持ってきました。
年は当時の僕と同じく24歳。
顔立ちが幼く、パリッとしたスーツとのギャップを今でも覚えています。
それでは、カレンダーでもなく、お菓子でもなく、彼が持ってきたモノとは?
「年末なのでお忙しいと思いますが、良かったら今度合コンでもどうですか?」こんな提案です。
当時の僕は、少なからず衝撃を受けました。
まだ会って2〜3回の人に、合コンに誘われるとは・・・。
もちろんOKしましたけど笑
そして、その合コンがきっかけで、彼が転勤になるまでの2年間・・・。
僕は優先してその会社から資材を購入し続けました。
彼とは合コンをきっかけに、同年代の友達として接するようになっていたのです。
(残念ながら、その合コンではお互い素敵な女性を見つける事は叶わず笑)
たった1度の合コンの誘いが、その後の2年間・・・。
彼の会社に少なくない利益をもたらし続けたのです。
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さて、本題に戻ります。
ありふれた話かもしれませんが、この例え話を通してお伝えしたかった事。
それは「差別化できない商品だろうと、工夫をすれば売れる」という当たり前の事実。
先日、コピー講座の忘年会があったのですが、そこであるライターさんから・・・。
「差別化できない商品をどう売るか?」という相談を受けました。
その際、アドバイスをさせていただいたのが「商品は売らなくても良い」という事。
例えば、商品を売るために、オマケに〇〇を付けても良いし・・・。
商品を無料で配って、その後に□□を売っても良いし。
ご本人は「値下げを提案するしかないですよね」と言っていましたが・・・。
試すべき手はたくさんあります。
結果的に売れれば良いわけですから、売る過程は色々と考えられるわけです。
仮に、その商品とは懸け離れた企画やオファーをこじつける事ができれば・・・。
経験上、全く反応がないという事はありません。
(逆に業界で当たり前と言われている、企画やオファーだと反応ゼロは割とある笑)
これから、ライターとしての活動が増えていくと・・・。
時として、「明らかに差別化できない商品」を売らなきゃいけない時があります。
ここで、「差別化できないから売れないですね」というのは簡単です。
しかし、コピーライティング以前の部分、つまり、企画やオファー次第では・・・。
売れない商品を売る事も可能という前提は忘れてはいけないかなと。
「アイデアを出して言葉にして形にする、そして、それを活かす方法を考える。」
むしろ、考え方によっては、このようなコピーライターとしての本分を・・・。
存分に発揮できる仕事になるでしょう。
そして、このような仕事こそ、ライターのレベルを確実に引き上げてくれるはずです。
来年度、自分はどんな目的のために、何に挑戦するのか?
この投稿が考えるきっかけになれば幸いです^^